これさえ読めば完璧!STEP ON®︎徹底解説!

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Photo: Kentaro Fuchimoto

通常のストラップバインディングより素早く簡単に装着できるので、STEP ON®︎はたくさんのスノーボーダーから支持されています。今シーズンは、より小さいキッズ対応のSTEP ON®︎ Gromやスプリットボードに対応するSTEP ON®︎ Split、そして豊富なカラバリのアイテムが発売しています。この記事では改めて装着方法や長所、よくある質問までSTEP ON®︎を徹底解説します!

1. STEP ON®︎の歴史

今から10数年前、ジェイク・バートン・カーペンターはBurtonのエンジニアにこんな注文をつけました。「誰もがより簡単にスノーボードを習得できるような、そんなバインディング&ブーツのシステムを作りたい」と。その言葉通り、プロジェクトの初期段階では使いやすさが最優先事項でしたが、開発が進むにつれて装着感とパフォーマンスの重要度も高くなっていきました。そして5年という月日を経て、2017年、ついに初代STEP ON®︎が発売されたのです。STEP ON®︎のさらに詳しい開発秘話についてはこちらの「アーカイブから学ぶBURTONの歴史: STEP ON®︎の進化」ブログをご覧ください。

2. STEP ON®︎の仕組み

長年Burtonバインディングで使われているバックルに似たテクノロジーを採用しています。STEP ON®︎では、従来のようなストラップなしでブーツをバインディングに固定します。ヒールとトウの両サイドにある計3つのコネクションポイントで固定し、しっかりとホールドしながら優れたボードコントロールを実現するのです。

・ヒールのコネクション
ヒールクリートは、一般的なバインディングバックルの歯をベースに設計されています。STEP ON®︎のヒール構造は、バインディングや足裏に詰まった雪の量によって2段階でロックすることができます。ブーツのヒールクリートをバインディングのヒールバックルに合わせるよう踏み込み、カチっと音がしたらロックは完了です。

・トウのコネクション
ブーツのトウ両サイドに位置するクリートが、STEP ON®︎バインディングのトウフックにロックされることで、しっかりブーツとバインディングを固定します。トウクリートはデュアルパーツ構造なので、耐久性も申し分ありません。まずはヒールをロックし、つま先側に重心を移動させてトウの両サイドをロックすれば装着完了(カチっという音が2回聞こえます)。これで滑る準備はOKです。

・リリース
STEP ON®︎バインディングのヒールカップに付いているリリースレバーは、コンパクトなデザインと簡単にアクセスできる点が特長で、レバーを上げるだけでバインディングを外すことができます(ブーツを捻りながら外すのがポイント)。リリースレバーは自動で元の位置に戻るので、またすぐにバインディングを装着することができるのです。

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Photo: KentaRAWmatsuda

3. STEP ON®︎の長所

STEP ON®︎の長所として、スピード、耐久性、快適、パフォーマンスが挙げられます。

・スピード
STEP ON®︎が支持されている理由の1つが装着スピード。リフトから降り、そのまま滑り始めることができます。かかと、つま先、準備OK。それくらいシンプルなのです。

・耐久性
耐久性の高いプロダクトを使っていれば、最も大切なことに集中できます。そう、思いっきり楽しむことです。何シーズンにもわたって安全面の最高基準を満たせるよう、STEP ON ®︎は厳しいテストをクリアしています。

・快適
朝イチからラストまで、1日を通して快適な装着感を提供します。優れたクッションを採用したSTEP ON®︎のバインディングとブーツは、疲労を軽減するだけでなく、新品の状態でも足に馴染みます。

・パフォーマンス
簡単に使えるだけがSTEP ON®︎ではありません。そのヒールtoトウのコネクションがもたらす操作性にはプロライダーも納得。もちろん、あらゆるレベルのスノーボーダーが満足できるパフォーマンスを備えています。

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Rider: Luke Winkelmann / Photo: Aaron Blatt

4. STEP ON®︎の短所

一方で、価格と互換性がSTEP ON®︎の短所と言えるかもしれません。

・価格
誰もがスノーボードを楽しめる環境を作るため、Burtonはプロダクトの価格を抑えることに尽力しています。その一方で、STEP ON®︎の研究開発に費やした大きな投資と非常に特殊な製造工程により、通常のバインディングやブーツと比べて高額になってしまうのも事実です。セットで購入しなくてはならないという点でも、初期投資は決して安くはありません。

・互換性
STEP ON®︎バインディングはSTEP ON®︎ブーツにしか使えません。例えば、あなたが4年前に購入したMen’s Ion LeatherはSTEP ON®︎のバインディングには使えないのです。もちろん逆も然り。ただし、今後もSTEP ON®︎のラインナップは増えていきますし、毎年のように参入してくる他ブランドもあります。将来的には、通常のバインディングやブーツと同じだけの選択肢があるでしょう。

5. STEP ON®︎とその他ステップイン

“ストラップがない=ストラップレスのバインディング”というコンセプトは、特別新しいものではありません。1990年代のステップインは、ボード上のプレートとソールの金属製パーツを固定するというものでした。完全に足裏が固定された状態でボードをコントロールすることは、想像以上に違和感があり、何よりパワーの伝達や足裏感覚の欠如がハッキリと現れてしまったのです。さらに、この手のシステムは雪や氷が詰まることが頻繁にあり、ブーツをロックできないケースも多かったようです。

しかしながら、過去にストラップレスバインディングが犯した失敗は、STEP ON®︎の開発において大きく役立ったことは言うまでもありません。誰もが満足するシステムを作り上げるうえで、「何が必要なのか?」「何が不要なのか?」を示してくれたからです。まず当時のステップインと異なり、STEP ON®︎ではヒールとトウの両サイドでバインディングとブーツを固定します。これら3つのコネクションポイントは、一般的にボードをコントロールする際に起点となる部分です。さらにハイバック内側にあるヒールクリートは、雪面から離れた位置に設置されているため、かつてのシステムのように雪や氷が詰まることがほとんどありません。そして、最も特筆すべき点は、STEP ON®︎ブーツのソールには一切の金属製パーツがないことです。つまり、ライディングはもちろんハイクアップも快適なのです。

6. STEP ON®︎バインディングとストラップバインディング

STEP ON®︎バインディングは、ストラップバインディングと同じナイロン合成素材で作られています。つまり、お馴染みのバインディングと変わりないフレックス、同じようなライドフィールを提供するということ。しかしながら、より細かく比較すると、多くの人たちが「STEP ON®︎の方がクイックに反応する」と言います。ストラップバインディングでは、ターンを始動してからトウ&アンクルストラップにパワーが伝わるまで、若干のタイムラグがあるからでしょう。

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Photo: Dean Blotto Gray

7. STEP ON®︎の使い方

直感的な使用を考えて開発されたSTEP ON®︎ですが、着脱のコツを掴むまではオフスノーで試してみましょう。自宅のカーペットなどで、10分くらい練習するだけでも十分です。もちろん、適したサイズのブーツを選ぶことは大前提。合言葉は「かかと、つま先、準備OK」です。

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Photo: KentaRAWmatsuda

1. まずはかかと側から始めましょう。ブーツのヒールクリートをバインディングのヒールバックルに合わせるよう踏み込み、カチっと音がしたらかかと側はOK。

2. 続いて、つま先側に重心を移動させてトウの両サイドを固定しましょう。あっという間に装着完了です。

3. あとはドロップインするだけ。

カフクリップとは?
この小さなメタル製クリップは、STEP ON ®︎バインディングのヒールカップにパンツの裾が挟まらないようにするためのものです。バインディングを装着する前に、カフクリップに裾が入っていることを確認しましょう。

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Photo: Jesse Dawson
            
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8. よくある質問

最後に、よくBurtonガイドに問い合わせいただく質問をご紹介します。

Q. 実際にSTEP ON®︎を使っている動画はありますか?
A. こちらをご覧ください。ライディングはもちろん、セッティング方法などのハウツービデオもあります。

Q. 今までのステップインと比べて、STEP ON®︎はどう違うんですか?
A. 装着スピードに関して言えば、STEP ON®︎と従来のステップインは似たようなものですが、決定的に違う点があります。STEP ON®︎は、ストラップバインディングと同じパフォーマンスを提供することです。これまでのシステムは重く、信頼性に欠け、理想的なレスポンスを提供できていませんでした。STEP ON®︎は着脱が素早く簡単なだけでなく、軽量でいて安全性も高く、従来のストラップバインディングと同じパフォーマンスを提供します。つまり、より信頼できるシステムということです。

Q. STEP ON®︎バインディングは、どんなボードにも取付け可能ですか?
A. STEP ON®︎バインディングにはRe:Flex™️ベースプレートが採用されているので、 4x4、3D®、The Channel®といった全てのメジャーマウンティングシステムに対応します。

Q. STEP ON®︎バインディングには、どのボードにもセッティングできるビスやディスクが付いていますか?
A. The Channel®ボードはもちろん、4x4ボードにもセッティング可能なビスやディスクが付属しています。

Q. STEP ON®︎バインディングにフォワードリーンはありますか?
A. ハイバック内側に2つのビス穴があるので、締めたり緩めたりすることでフォワードリーンの調節が可能です。フォワードリーンの調節方法はハウツービデオをご覧ください。

Q. STEP ON®︎バインディングの足下に、何か特別なパーツはありますか?
A. STEP ON®︎バインディングの足下は、通常のRe:Flex™️バインディングとまったく同じです。金属類を含め、不要なパーツは一切ありません。

Q. STEP ON®︎ブーツは、通常のバインディングにも使用できますか?
A. STEP ON®︎ブーツは、STEP ON®︎バインディングのみでしか使用できません。従来のストラップバインディングをはじめ、その他バインディングと一緒に使用しないでください。

Q. STEP ON®︎ブーツは、従来のブーツと同じフィット感ですか?
A. 従来のBurtonブーツと同じ構造になっているので、慣れ親しんだBurtonブーツと同じフィット感やフィールを得ることができます。また、日本人の足にフィットしやすいワイドモデルも展開しています。

Q. ブーツサイズに合ったバインディングサイズはあるんですか?
A. もちろんです。ブーツサイズとバインディングサイズはマッチしていなくてはいけません。サイズチャートは、各モデルの詳細ページをご覧ください。

Q. シーズンの違うバインディングとブーツは使えますか?
A. STEP ON®︎バインディングとSTEP ON®︎ブーツであれば、それぞれシーズンの異なるモデルでも使用できます。

Q. しっかり装着できたかどうかは、どうやってわかるんですか?
A. ヒールがロックされれば、第一段階はOKです。つま先側に重心を移動させ、トウの両サイドをロックすれば装着完了 です (カチっという音が2回聞こえます) 。

Q. ブーツのかかとが上下に動くのですが、完全にロックされていないんですか?
A. STEP ON®︎のヒール構造は2段階でロックすることができます。ポジション1は、足裏に雪が詰まった状態での装着を想定して設計されています。2段階目のロック、ポジション2がライディングに適した状態で、かかとにさらなる体重をかけることで入ります。ブーツとバインディングの「固定」という意味では、ポジション1、2共に安全ですが、足裏に詰まった雪の量によっては、ポジション1でのライディング時に多少の遊びを感じる可能性があります。なので、ポジション2でのライディングをオススメしています。

Q. リーシュコードは必要ですか?
A. バインディングにはリーシュコードが付属しています。ブーツには専用ループが付いていますので、使用する際はリーシュコードを装着しましょう。

Q. STEP ON®︎はどんなスタイルのライディングに適しているんですか?
A. フリーライディングからカービング、ジャンプ、ハーフパイプ、レール、もちろんパウダーまで、STEP ON®︎はあらゆるライディングスタイルで優れたパフォーマンスを発揮します。

Q. STEP ON®︎はバックカントリーでも使えますか?
A. STEP ON®︎は、あらゆるスノーコンディション、地形で徹底的にテストをしてきました。他のバインディング同様、装着の際にブーツとバインディングの間に雪が溜まらないよう注意は必要です。

Q. STEP ON®︎の保証規定を教えてください。
A. STEP ON®︎バインディングのベースプレートは、その他Burtonバインディングのベースプレート同様にライフタイムワランティの対象です。それ以外のパーツは、全て1年保証になっています。また、STEP ON®︎にはW48ワランティプログラムも適用されるので、業界最速のサービスを受けることができます。少しでも早く雪山へ戻れるようBurtonが力を尽くしている証です。




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