【スノーボードソックスはなぜ必要?】快適なライディングのカギは "ソックス" にあり

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スノーボードを楽しむうえで、ボード・バインディング・ブーツの3点セットは欠かせません。しかし、そのどれよりも身体に近く、直接的にライディングに影響を与えるのは「足」です。そしてブーツと足の間にあるソックスこそが、その性能を最大限に引き出すカギになります。

足元の快適さが滑りを変える

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Rider: Ryusei Takahashi / Photo: KentaRAWmatsuda

「ウエアの下に何を着るか」には気を配るのに、「ブーツの下に何を履くか」ということをおざなりにしてしまう人は少なくありません。でも、このソックスという存在を軽視してしまうと、せっかく悩んだうえに購入したブーツが持つ、本来のフィット感や詰め込まれた性能を活かせず、結果的にライディングに悪影響を及ぼしかねないのです。

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では、普段履きのソックスではダメな理由を説明しましょう。くるぶし丈の短いソックスで滑る人はさすがにいないと思いますが、コットン製のハイソックスや、寒さ対策で普段履きのソックスを2枚履き、分厚すぎるモコモコ靴下で滑っている人はいないでしょうか。こうした“代用品”では必ず問題が生じてしまうのです。

コットン素材は汗を吸収するものの、その水分を繊維内に溜め込んで乾きにくいため、リフト乗車中などに急激に汗冷えしてしまいます。足は予想以上に汗をかく部位です。極寒のゲレンデでは汗冷えは致命的となります。また、2枚履きをしていると、意図した力がボードへと正確に伝わらないだけでなく、摩擦によって足に痛みを感じたり靴ズレの原因に繋がります。そして分厚すぎる靴下では、足の指を自由に動かしづらくなり、血流が阻害されて、かえって冷えや痺れを誘発してしまいます。冷え性対策のはずが逆効果になってしまうんです。

「普段の靴下で大丈夫」というのは完全な誤解であることを理解していただけたでしょうか。

スノーボードソックスの実力

スノーボード用ソックスは、極寒地で長時間ブーツを履くことを前提に設計されています。具体的には以下のような特徴を備えたモデルが存在します。

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部位ごとの肉厚設計

足の中でも特に冷えやすいツマ先の厚みを増すことで保温性を高めると同時に、摩耗に対する耐久性を高めています。また、カカトを肉厚にするのは、ジャンプの着地時などで衝撃をもっとも受ける部位のため、クッション性をアップさせているのです。そして、ライディング中にブーツがよく当たるスネ部分なども、痛みが出ないようにパッドを入れたときと同じ効果が出るような工夫が施されています。さらに、縫い目で足が痛くならないように計算されて縫製されていることも見逃せないポイントです。

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吸汗速乾性

コットンが水分を溜め込むのに対して、ウール素材や化繊素材は汗を吸い取ったら、その水分を外に逃がす機能が備わっています。これによって滑走中にストレスを感じやすいムレを防止してくれるのです。「DRYRIDE」などは、その代表例です。

保温性と快適性

メリノウールなどの羊毛素材を使用したモデルは、あたたかさだけでなく、防臭性・抗菌性にも優れています。冷え性の人はウール素材が入った厚手のソックスを選ぶといいでしょう。汗っかきの人や春先は化繊素材だけの薄手のソックスだとストレスを感じにくいはずです。

足のズレの防止機能

ブーツのサイズが足に合っていても、インソールの素材などによってはブーツ内で足がズレてしまうこともあります。それを防ぐために足裏やカカト部分にグリップしやすい素材を組み込んだモデルも存在します。

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足袋型

足の指を入れるスペースが分かれていることで、細かい操作性や汗抜けに効果があります。ただし、こういったタイプは、足の指付近の幅が出ることもあるので、今まで快適な履き心地だったブーツが少し窮屈に感じてしまうこともあるかもしれません。このタイプのソックスが好みで、新たにブーツの購入を考えている人は必ずソックスを持参してブーツの試着をしましょう。

着圧&サポート機能

ふくらはぎや土踏まずを適度に圧迫することで血流を促して疲労を軽減してくれる機能を備えたモデルもあります。また、運動時の筋肉のブレを軽減したり、外部からの力による足首のケガ防止のためにテーピング効果を備えたモデルもあります。特にパークなどでハードなライディングをしたり、高速域でのカービングを追求したい人にオススメのタイプです。ただ、着圧タイプはサポート力に優れていますが、あまりに窮屈すぎるものを選ぶと逆に足の痛みに繋がりますので要注意です。また、足のサイズが少し小さくなる場合もあるので、着圧タイプのソックスが好みで、新たにブーツの購入を考えている人は試着時から着圧タイプのソックスを履いて確かめてください。

以上のことからも、ソックスは単なる“防寒具”ではなく、快適性とパフォーマンスを両立する“ギアのひとつ”であるということを覚えておきましょう。


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ソックス選びが上達を早める

「ブーツのサイズは合っているのに足が痛い」「長時間滑ると足が痺れてしまう」。こういったトラブルの原因が、実はソックスにあることも珍しくありません。ソックスのサイズが合わないことで血流が悪くなってしまったり、ブーツやボードへ正確に力を伝えづらくなってしまうんです。逆に言えば、適切なソックスを選ぶだけで足元のフィーリングが格段に向上し、ライディングの安定感も増すこともあります。さらに、疲労軽減やケガ予防に繋がる機能を備えたソックスを選べば、ライディングをより長く快適に楽しむこともできるのです。

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予算の都合で「ハードギアはレンタルで」と考える初心者も多いと思います。ですが、だからこそソックスだけは自分のものを持つべきです。快適な足元環境はライディング全体を支え、楽しさや上達スピードに直結します。スノーボードを快適に楽しみたいなら、最初に選ぶべきギアは、ボードでもブーツでもなく「ソックス」かもしれません。もちろん、ブーツを購入する際は、その下に履くソックスを事前に購入、もしくは持参することを忘れないようにしましょう。

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